相談事例

播磨の方より家族信託についてのご相談

2021年09月02日

Q:認知症になった時のために家族信託を活用し、ゆくゆくは自宅を売却したいと考えています。司法書士の先生、家族信託について詳しく教えていただけませんか。(播磨)

播磨に長年住む60代の主婦です。早くに夫を亡くし、子供も去年結婚して独立しましたので、今は1人で暮らしています。播磨の自宅は周りに友人も多く、とても気に入っていますが、子供は離れたところに暮らしていますので、いずれ自宅を売却し、その資金を元手に老人ホームに入ろうと考えています。とはいうものの、万が一認知症になった場合、不動産売却の手続きを自身ですることは難しいかと思うので、どうしたものかと思っていましたところ、友人が家族信託を活用したという話を聞きました。今回のような場合、家族信託を活用することは出来るのでしょうか。(播磨)

A:家族信託を活用し、自宅を信託財産にすることは可能です。

家族信託は自由度が高く、ご家庭に合わせた設計ができるのが大きな特徴です。

家族信託を活用すると、信託した財産の管理・処分を受託者に託すことが出来るようになります。受託者は誰でもなることが可能ですが(未成年者、成年被後見人及び被保佐人を除く)慎重に検討し、依頼しましょう。お子様や親類だけでなく、信頼できる知人、一般社団法人などの法人等も併せて検討してみてください。

受託者が決まれば、まずは受託者と信託契約を結びます。

ご相談者様の場合、信託財産はご自宅、ご相談者様が委託者かつ受益者(信託財産から収益を得る人)となり、受託者がご自宅の売却手続きを行い、自宅を売却した後の残金はご相談者様の指定する口座へ振り込まれます。

なお、信託契約の受託者は身上監護を行う権利がありませんので、ご相談者様が老人ホームへ入居するための手続きや入院手続きなどを行うことはできません。

そこで、家族信託の契約と併せて任意後見契約を一緒に検討することをお勧めします。任意後見契約とは、成年後見制度のうちのひとつで、判断能力がはっきりしているうちに自分の後見人となる人(任意後見人)を選任し、契約を結んでおく制度です。

任意後見契約を活用することで、もしも認知症になり、判断能力がなくなってしまった場合には、老人ホームの入居手続き等を任意後見人に任せることが可能になります。なお、任意後見人も財産管理を行うことが出来ますが、自宅の売却には家庭裁判所の許可が必要となり、時間がかかるため家族信託を併用することをおすすめします。

 

家族信託は自由度が高く、それぞれの家庭に合った財産管理を柔軟に設計することが出来ます。これから起こりえる将来を加味したうえでご家庭にあった家族信託を設定するには家族信託の経験豊富な専門家へご相談することをおすすめします。

家族信託を検討中の神戸や播磨にお住まいの皆さま、神戸家族信託相談センターではお客様のお話を伺ったうえで、事情に沿った契約内容をご提案します。初回は完全無料でお話をお伺いしますのでお気軽にお問い合わせください。神戸や播磨にお住まいの皆さま、家族信託に関するご相談はお気軽に当センターへお越しください。

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