相談事例

加古川の方より家族信託に関するご相談

2022年12月02日

Q:遺言書に代わる生前対策と紹介されていた家族信託について司法書士の先生教えてください。(加古川)

初めまして、加古川に住む70代の者です。私は生前対策と言えば遺言書と思っていたのですが、先日テレビを見ていたら最近では「家族信託」という新しい生前対策があると紹介していました。テレビではざっくりとした紹介だったので、加古川で家族信託に強い事務所を検索して貴所の司法書士に聞いてみようと問い合わせました。私は事業をしているので残された家族が私の相続で揉めることは避けたいと思っています。遺言書と家族信託の違いや、結局のところどっちがいいのか教えて下さい。また、信託銀行の商品とは異なるのでしょうか。(加古川)

A:比較的自由に契約内容を決められる家族信託は、契約時からその内容を発揮できます。

多くの方が生前対策と言えば遺言書を連想されるのではないでしょうか。「家族信託」制度は、超高齢化社会となった現代において、スムーズな遺産承継と柔軟な財産管理を行える制度として、2007年に改正された信託法により設けられました。なお、家族信託は、「民事信託」として扱われることもありますが、内容に差異はありません。

今まで主流とされてきた遺言書にはいくつかの問題点があり、これに代わる制度が期待されていました。遺言書では、財産の所有者が認知症などで判断能力を欠いた場合、ご本人が財産管理を続けることは困難であるため、通院や介護施設に通うための財産管理を行うことは不可能です。もちろん、介護施設に入所するためにご自宅を売りたいとなった場合も簡単には実現できません。
このような場合、遺言書はご本人が亡くなってから開封するのものですので、生前の問題に遺言書を活用することは出来ません。しかしながらお元気なうちに家族信託を利用しご家族のどなたかを受託者に指定しておけば、認知症を患ってからの財産管理は受託者に任せることが可能です。家族信託契約を行うことで、ご本人のみならずご家族の負担も大きく軽減されることになります。
また、家族信託制度は、契約を結んだ時点からその効力を発生することが可能ですが、遺言書はご本人が亡くなったあとに開封し、そこから効力が発生します。
一方、家族信託契約は先ほどの例のように、ご本人が亡くなる前から受遺者がその契約内容の実行に努めてくれ、亡くなったあともその効力を維持させることが可能です。

また、ご自身の財産の行き先について、遺言書ではすぐ後の指定しかできませんが、家族信託では先の先...と連続して指定することが出来ます。

ご質問の信託銀行についてですが、信託銀行は営利目的の商事信託のことをいい、信託銀行や信託会社では家族信託は取り扱っていません。なお、家族信託契約には多少の費用を用意する必要がありますが、先の先を見据えた対策としては検討されない手はないのではないでしょうか。

加古川の皆様、家族信託は自由度が高く、今までの法律的な手続きでは限界であった希望に添える可能性があります。しかしながら自由であるがゆえ、ご家庭のご状況にあった信託設計を行うことが重要となります。ご家族に起こり得る未来を想定しつつ、ご家庭に合った信託設定を行うためには家族信託の経験豊富な神戸家族信託相談センターの専門家にご相談ください。神戸家族信託相談センターでは、加古川の地域事情に詳しい司法書士が、初回のご相談は無料で加古川の皆様の家族信託に関するお悩みをお伺いしております。 神戸家族信託相談センターのスタッフ一同、加古川の皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げております。

 

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