銀行口座が凍結!(親の財産管理)
本人が認知症になってしまったとしても、キャッシュカードがあれば普通預金から生活費程度は下ろすことは可能ですから、すぐに生活費に困ることはありません。しかし、キャッシュカードで下ろせる普通預金が底をついてしまい、定期預金を下ろさなければいけないことになったらどうなるでしょうか? 定期預金は原則本人でないと解約することができないため、本人が銀行の窓口に行く必要があります。そこで銀行の窓口担当者が本人に解約の確認を行いますが、認知症等で意思確認が難しい場合は、金融機関としては解約に応じることはできません。
この場合には、金融機関の窓口担当者から成年後見人をつけることを勧められるかもしれません。
しかしながら成年後見制度には、成年後見人が選任されるまで時間がかかることがデメリットとして挙げられます。
成年後見人が選任されるまでには、必要書類を収集し、本人の診断書を添付した上で家庭裁判所に対して申立を行います。さらに申立後は本人と面談等の過程を経て、成年後見人が就任されるのです。
このように成年後見人が選任されるまでには数カ月程度かかってしまうため、生活費を捻出するために今すぐ定期預金を解約したいというニーズには対処することができないのです。
新しい親の財産管理手法!家族信託の登場
そこで、こうした成年後見制度に代わる新しい財産管理の手法が「家族信託」なのです。
本人の銀行口座を信頼できる親族に信託をすることで、それ以降は親族が銀行口座を管理していくことになります。親族は信託契約書の中で銀行口座を預かっているだけですから、贈与税が課税される心配はありません。
また、銀行口座を管理する親族は、自分がいつも使っている口座とは区別するため、預かった預金を管理するための口座を作ることが一般的です。
銀行口座を管理しているのは親族ですので、本人が家族信託契約締結後に認知症になってしまった場合でも、親族が本人のために生活費を引き出すことができるのです。
しかし、この家族信託も「契約」です。お父さんが認知症になってしまった後では家族信託契約は結べません。きちんと事前に対策をしておくことが重要なのです。
当センターでは、家族信託を活用してお客様の想いを実現するためのお手伝いをお任せいただける場合の期間や費用についても、事前にご案内いたします。 できる限り、詳細にご案内いたしますのでご心配なこと等があれば、ご遠慮なく仰ってください。また「必ず依頼しなければならない」というわけではありません。一度ご自宅に戻られてから、信頼できるご家族の皆様とご相談の上でご検討いただいて構いません。大事なことですから、納得いくまでご検討ください。
家族信託(民事信託)について、こちらもご覧ください
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